「京都大学みんなのイシュー」がグッドデザイン賞受賞!

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2013年度に京大が実施したプロジェクト「京都大学みんなのイシュー」が、グッドデザイン賞に選ばれたことをご存知だろうか?国内で最も知名度の高いデザイン賞受賞を果たした、同プロジェクトに迫る!

京都大学・吉田キャンパス構内には、京都大学産官連携本部の建物がある。京都大学は、国内で東大と比肩される国立大学。当然、政府との関係性は深い。この産官連携本部では、昨年2013年度、文部科学省「大学等シーズ・ニーズ創出強化支援事業」と連携したプロジェクトが実行された。それが、今回の「京都大学みんなのイシュー」だった。

社会の問題(イシュー)をあぶり出す!

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そもそも「京都大学みんなのイシュー」の構想の背景には、大学の研究成果が、社会に効率的に還元できていないのではないか?という問題意識があったようだ。従来では、企業との共同研究が主流。研究は社会=私たち市民から遠い存在でしかなかった。

そこで同プロジェクトでは、大学や企業の視点ではなく、むしろ社会を構成する「生活者」視点からのニーズをくみとることで、社会にイノベーションを与えることを目標に、実行された。

プロジェクトはエンゼル投資家でありTゼミを主催する京大准教授、瀧本哲史先生の主導で終始実行された。

3つのビジネスプランが誕生

プロジェクトは、初めに市民と京大生が協力して課題発見を行い、その課題を元にコンセプトを立てた京大生チームが、実際にビジネスプランを構築した。その結果、個性的な3つのプランが完成した。簡単にご紹介しよう。

1. ADAI(アレルギーによるショック死を回避するための自動検知ツール。)

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食物アレルギーによる「アナフィラキシーショック」で命を落とす子どもを守りたいという思いから生まれた企画。京大のアレルギー判定技術をもとに、必要な場合に自動で回復薬を注射できる器具を考案。予想市場規模は800億円以上という。

2.味覚プリンター(3Dプリンタを応用して、肥満問題を解決する)

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データを元に食べ物を生み出す3Dプリンターの技術を応用し、ダイエットに活かす。カロリーゼロの寒天に甘味、酸味、渋味、苦味、旨味を組み合わせ、全ての味を再現する。PRでは、メニューコンテストなどを開催する。

3. Log in Science(科学学習の意味を理解し社会での活動に繋げるための学習サイト)

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高校生に科学の面白さを伝える学習サイトの考案。科学嫌いの子どもたちを減らすため、最先端技術を分かりやすく解説する。主に学校と連携することで実現可能と想定。

ちなみにグッドデザイン賞って?

「グッドデザイン賞」は、私たちの生活や社会そのものを豊かにする「よいデザイン」に贈られる。その対象はプロダクトのような有形物に限らず、今回の「京都大学みんなのイシュー」のような無形のアイデアにまで広く及ぶ。受賞した「デザイン」には「Gマーク」を付けることができ、このマークの認知度は約90%にのぼる。いわば、国民的なデザインアワードなのだ。


 

京大といえば、ノーベル賞などの科学分野での社会貢献が目立つが、実はこういったビジネスモデルでも高い評価を受けている。「デザイン」と京大。異色にも見える組み合わせは、京大が新しい姿を見せる良き兆候なのかもしれない。

 

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【写真提供・協力】:「京都大学みんなのイシュー」

【参考】:「京都大学みんなのイシュー」公式ウェブサイト

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