「留学」ではなく「国際ボランティア」という選択肢。4ヶ月間のネパール生活で学んだこと。

標準

「大学生のうちに海外に行きたい」そう考えているひとは多いでしょう。そのための方法として、ほとんどのひとは「留学」という方法を検討することと思いますが、他の選択肢についても一度考えてみませんか?今回は、国際ボランティアのプログラムに参加し、2回生の4月から8月にかけての4ヶ月間をネパールで過ごした、京大農学部3回生・中山理智さんのお話を紹介します。


 きっかけ 「これからの大学生は、海外に行かなあかんよな」

「海外に行こう!」と思い立ったのは、学部の友人のこの言葉がきっかけでした。この友人との話が盛り上がり、海外に行くことを決心したものの、留学するにはお金が……。そこで目をつけたのが「ボランティア」という方法でした。

早速申し込みを済ませ、意気揚々と友人に報告!けど、そんな僕を待ち受けていたのは驚きの言葉でした。

「いや、俺、学部のうちは行かんわ。院で行くし」

え、ちょ、裏切られた……。

始まる前から心が折れそうです。しかし、申し込んでしまったからにはもう後には引けません。友人を恨みつつも「やるしかない」と腹を括りました。

ネパール住居?

Photo: Nakayama

ネパールを選んだ理由 「英語圏は無理」

僕が参加したのは、日本を中心に国内・海外ボランティアの各種ワークキャンプを主催するNPO法人NICEのプログラムです。ネパールを選んだ理由は、「日本語を教える」というボランティア内容がネパールかオーストラリアにしかなかったから。英語圏であるオーストラリアで暮らせるほど英語力に自信はない……そんな消極的な理由からネパール行きを決めました。

ネパールでの暮らし 「日本語を教えるんじゃないんかい!」

そんなこんなで、いよいよ僕のネパール生活が始まります。

子供たちかわいい!

ネパールの子供たち

空気も空もきれい!水もおいしい!

ネパールの風景

Photo:Nakayama

いいところです。ネパール。

「よっしゃ、子供たちに日本語を教えるぞ!」と意気込んでいた僕。しかし、開始早々最初の苦難が訪れます。なんと、「日本語は教えなくていいから英語を教えろ」というのです。

いやいやいや。「Japanese Teaching」プログラムじゃないのかよ!

正直騙されたと思いましたが、当時の僕には文句を言うだけの英語力はありませんでした。ここでも、「とりあえずやるしかない」と腹を括ります。

英語教育とは言っても、ネパールの授業は日本の学校のような形式ではありません。子供たちとゆっくりまったりと会話をするというのが授業でした。どちらかというと、子供たちと一緒に“遊ぶ”ことが主な仕事。

中山くんとネパールのこども

ネパールの授業風景

Photo: Nakayama

ネパールでの暮らしに馴染んできたある日、事件は起きました。担当の学校に行くと生徒がひとりしかいなかったんです。「他のみんなは?」と聞くと、「学校がなくなるから、みんな転校しちゃったの」と。

「そっかあ。転校しちゃったのか。それは仕方な……って、え、廃校!?」

ドラマにでもなりそうな超展開ですが、本当の話です。途方にくれましたが、廃校なんて僕の力ではどうしようもありません。仕方なく、別の学校で子供たちに英語を教えていたドイツからの参加者に頼み込み、そのひとがボランティアをしていた学校でお世話になることに。

しかし3日後、またしても衝撃的なニュースが。なんと、廃校になった学校が再び復活したというのです。しかも、生徒数は15人から70人に!?ほっとした反面、担当する子供の数が一気に増えてかなり大変でしたね。

とまあ、4ヶ月間も暮らしていればいろんな事件があったわけですが、ずっと過ごしていく中で現地のひとたちとも次第に打ち解けていきました。僕が日本に帰国するときには、僕だけのためにお祝いの儀式が催されて、花飾りをもらって。すごく暖かく送り出してもらいました。

ネパールの子供たち3

Photo: Nakayama

ネパールがくれたもの

初めての経験ばかりの4ヶ月間でしたが、この経験を通じて、「逆境にめげない精神力」「英語力でない会話力」「ネパール料理」そして「第二の故郷」を得ることができたと思います。帰国後も現地から香辛料を取り寄せてネパール料理をつくっていますし(食べたいってひと、リクエストされたらつくりますよ!)、ネパール生活で出会ったひとたちとは今でもFacebookなどを通じて交流を続けています。1週間という短期ではありますが、今月16日から再びネパールを訪れる予定です。長期プログラムを終えて以来、初めてのネパールなので、みんながどんな風に過ごしているのかすごく楽しみですね。

ネパール悪ガキ4人衆

Photo: 空たび写真展 筆者の撮影

「留学」ではなく「ボランティア」を選ぶことの意義

まずは、「費用が安い」というメリットが挙げられますね。僕の場合、移動手段や現地での食事など込みで、かかった費用はだいたい40万円くらいでした。そのうち保険にかかったのが9万円ですね。僕は初めての海外ボランティアということで値段が高めの保険に入ったのですが、ひとによってはもっと安いプランにしているひともいます。現地での食事代はそれほどかかりませんでしたね。ネパールは物価が安いので。

次に、「行き先の選択肢が広い」ことでしょうか。もしも留学という方法をとるとしたら、ネパールなんて行かないでしょう?たぶん、ヨーロッパだとか、アメリカだとか、そういった地域が中心になると思います。NICEの提供するボランティアは、アジア地域やらアフリカやら、様々な国のものが用意されていて、自分の好きなプログラムに参加できます。

最後は、「ゲスト」ではなく「現地人」として生活できるという点ですね。留学はプロテクトされている環境、つまり、守られているんですよね。ボランティアだとそれがない。現地のひととの距離がすごく近くなりますよ。

報告会写真展の様子

Photo: 空たび写真展 筆者の撮影

「海外」を考える大学生へのメッセージ

もっともっと、参加するひとが増えて欲しいですね。NICEでは社会人の参加者も多いですが、仕事という制約もありますし、数ヶ月の長期プログラムに参加するのはやっぱり難しいみたいです。4ヶ月間もこんな環境に飛び込むなんて、時間のある大学生のときくらいしかできないですよ。

国際ボランティアの経験を通して何が変わるのか、というのはひとによって違いますし、僕にもはっきりと言うことはできませんが、今後の人生においてマイナスになることはないです。絶対に。もしも少しでも興味があるのなら、是非チャレンジしてほしいです。


いかがでしたでしょうか。

NPO法人NICEでは、中山さんが参加した中長期プログラムのほか、春休みや夏休みの1ヶ月程度のプログラムや、土日を利用した週末ワークキャンプなども用意されています。また、日本国内のプログラムもいくつかあるので、「国際交流って興味ある!でも、海外はちょっと……」と躊躇しているひとでも気軽に参加できるのではないでしょうか。

1月19日(月)に京都でも説明会が開催されるとのことです。「国際ボランティアに参加したひとの生の声を聞きたい!」という方は是非参加してみてください。

あなたのチャレンジしたいこと、きっと見つかります。

 

国際ボランティアNGO NICE ホームページ http://www.nice1.gr.jp/

 

京大のセンス、ぎゅっと。SENSE KYOTO


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【トップ画像】 :  Nakayama
【Special thanks】: 中山理智さん
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