【就活解禁の今読みたい】博報堂をやめて3Dプリンターで起業した京大OBを訪ねて気付いたコト

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2015年3月1日。経団連の方針により、初めて就活「解禁日」が3月に繰り下げられ、世間的な「就職解禁」が紙面を賑わした現実を、京大生はどんな目で見ていたのでしょうか?SENSE KYOTOは、京大生のキャリアについても迫りたいと思っています。今回は、3Dペンを日本に上陸させた京大生OBをご紹介しつつ、現役京大就活生の考えを語ります。


いきなり個人的な話になりますが、現在僕は就職活動をしています。自分の夢ってなんなのか?自分は何がしたいのか?そして、自分は何のために生きているのか・・・?人生観なんてここでは語れないですが、毎日、本気で悩んで、悩んで、一瞬光が見えた気がして、また暗闇に戻って、また悩んで・・・。そんな日の繰り返しです。

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PHOTO : george erws

自分の思ってる自分って、一体なんなんだろうって、ほんとそういう哲学的なことも考えたりします。(まあこんな風に悩むのは僕だけかもしれませんが・・・笑)でも、就職活動って、自分が誰なのか、改めて考えるきっかけになってて、そういう意味でとても良い機会だと思います。

大学生活は、ともすれば、のらりくらり生きていけるもの。僕もその1人でした。3年の夏にいきなり就職活動のサマーインターンの選考を受け、それまで大した目標も無く、ただなんとなく楽しければいいやとい気持ちで生きて来た僕に取って、世間はそんなに甘くはありませんでした。言葉足らずな性格もあって、全滅に近い結果になった苦い思い出になりました。その後は紆余曲折を経て、自分のやりたいことに一生懸命になれて、最近はなんとか自分はこういうヤツじゃないかなという姿が、おぼろげながら見えて来た気がしています。

●就活は「自分探し」・・・?

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PHOTO : Jeffrey Smith

もしこの記事を読んでいらっしゃるあなたが、1、2年生の方なら、「就活こわい」なんて思うかもしれませんが、安心して下さい。就活は(真っ只中の僕がいうのもアレですが)楽しいものだと思います。

この世界には、2つの世界があると思っています。大学までの、社会から「何かをしてもらう側」と、社会人になって、社会に「何かしてあげる側」です。この2つには大きな断絶があって、それを乗り越えるために就活があるのかなと思います。それってすごく楽しくことだと思うんです。やっと自分の意思で、やっと自分のやりたいことができるんです。お金も自分で稼いで、好きな人と結婚して、自分の人生が始まるんですね。(もちろん、大学生云々の前に自立されている立派な方も、世の中にはたくさんいらっしゃいます。)

だから、1、2年生の方は就活のためではなく、「自分探し」のために、今自分が何をして、何を考えれば、未来の自分の姿が見つかるのかな、ということを、ちょっとだけ意識して過ごしてみるといいのかなあと僕は思います。

 ●博報堂の面接で「事業を起こす」と言ってのけた京大生OB

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PHOTO: Makuake (写真中央、青赤ツートンがりゅうさんです)

さて、前置きが長くなりましたが、なぜこんなことを書いたかというと、僕がそう思ったきっかけになった方が、今回ご紹介する劉宇陽(リュウウヨウ)さんだったからです。リュウさんは、京都大学薬学部卒の京大OBです。出身は中国で、大学から日本に来られ、京大で大学時代をおくったといいます。卒業後は、博報堂に入社しました。よく就活の面接では、「なぜこの会社を選んだのか」という志望理由を聞かれることが多いのですが、リュウさんが博報堂の面接で言った答えは「自分は将来事業を起こす。そのために、会社はどこでもいい。」という内容だったと言います。多くの就活生が、自分の想いを会社側に合わせようとするのに対して、リュウさんの我が道を行く回答は、僕も見習いたいものです。

そんな答えを言っても入社できるリュウさんは、それだけでも凄いですが、いざ会社に入ったものの、周囲と自分の意識のギャップに愕然としたと言います。そんな空気に耐えられず、リュウさんが下した決断は「退社」という選択だったのです。

 ●世界を変える!?「3Dプリンター」の会社で起業!

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PHOTO : Makuake

一般的な世間が羨む会社を退社したリュウさんが、次に選択したキャリアは、まさに入社前に言ってのけた「事業を起こす」ことでした。

ところでみなさんは、「3Dペン」を知っているでしょうか。おそらく3Dプリンターという言葉は、京大生なら1度は聞いたことがあると思います。「未来のものづくりに革命を起こす」と言われている3Dプリンターですが、人間の仕事を奪う可能性も秘めており、その普及と利用に、大きな関心が寄せられています。

3Dペンというのは、同じ3Dですが、もう少し「手作り的」です。例えば、絵を描く時、平面にしか書けないですよね?この平面にもう1次元を加えて、立体的な絵を描き出すことができるのが3Dペンなのです。仕組みは簡単で、樹脂を溶かしながら、固めて、立体構造を作るというもの。アメリカのKICK STARTERというクラウドファンディングサイトで、昨年大きな注目を集めました。

リュウさんはここに目を付け、3Dプリンターを事業の中心にした日本3Dプリンター株式会社を設立し、アメリカで話題になっているこの3Dペンの輸入を目指しているある中国チームに接触し、日本にも3Dペン・POLYES Q1を導入させることに成功しました。そして、先日クラウドファンディングMakuakeにて、日本初の3Dペンの資金公募が公開されました。現在も資金調達中なので、興味がある方は是非ご覧になって下さい。

●就活は「自分を探す旅」

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PHOTO : Hartwig HKD

リュウさんと話す中で、僕が気付かされたこと。それが、「就活とは自分が誰かを探す旅」だということでした。前置きでくどくどと書いたのは、これが言いたかったからなんです。笑 例えば、あなたがもし世間的に大企業と呼ばれる会社に内定を貰ったとします。きっとご両親は喜んでくれるでしょう。京大に我が子を行かせ、そして大企業。ひとまず安心だ、という感じです。あなたも、育ててくれたご両親への親孝行が出来たと、誇らしい気持ちになるのだと思います。

さて、そんな気持ちで入社したその大企業。果たして、あなたはやめることが出来るでしょうか?たとえ、大企業に入ったものの、自分のやりたいことや思っていた姿を実現できていないと感じているとして。

もし、あなたが「自分が誰か」を本気で追究できていたなら、すっぱりやめてしまって、新しい自分のために新たな1歩を踏み出せるかもしれません。でも、もしあなたが「自分が誰か」が分かっていなかったら。きっと、やめる勇気は出ないのではないでしょうか?そして、そのまま、違和感を感じて生きて行くのかもしれません。

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PHOTO : José Manuel Ríos Valiente

文字にして書いたら、僕も改めて思いますが、やっぱり違和感を感じて生きて行くって、すごく辛いことだと思います。人生って、1回しかないんですね。例えば、今日という同じ日はやってこないです。昨日に戻りたいって後悔しても、絶対に戻れないです。人って、前を見て進むしか出来ないんですね。平均的な人間は3万日生きると言われていますが、20歳前後の僕たちに残された日数は、大体2万日と少しです。人生の約3分の1は、もう終わってしまっているんですね。そんな残された日を、どうやって生きるか。自分らしく生きるか、自分に妥協して生きるか。きっとこの2つは、人生最後の日には、大きな差になっているのだと思います。

だからこそ、「自分が誰か」を見つけることって大事なのかなと思います。もちろん、そんなの答えなんてあるはずないです。というか、そもそもこの世界で答えがあるのは、受験勉強の問題ぐらいではないでしょうか?でも、だからといって、答えを見つけることを諦めたら、ダメだと思うんです。諦めた瞬間に、人生は、きっと自分じゃない誰かのものになってしまうんだと思います。

「就活は自分を探す旅」。旅は1回では終わりません。就活が終わっても、幾度となく旅は続いて行くのだと思います。でも、多くの人にとって、就活は「初めての旅」なのではないでしょうか?その旅を自分にとっての糧にできるかどうかは、自分次第なんだと思います。


就活中の僕が、結局偉そうに人生論を語ってしまいましたが、僕もホントに自分って誰なのか、未だに分かりません。きっと、一生かけて探して行くんだろうなと思っています。ダメな自分、誰かの目に映る自分、自分が思っている自分。きっと全て違っていて、全て同じなんだと思います。

考えても仕方が無い日は、友達に会うことにしています。就活は友達の大切さにも気付かさせてくれるという意味で、素敵なものなのかもしれません。でも、そんな大事な人にだって、大学生活であと何回会うんだろう・・・?

もしかしたら、次が最後かもしれないし、もう会えないのかもしれない。

だから後悔しないために、いつもどんな時も、目の前のことに全力で、一生懸命に、大切にしていきたいです。

 

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京大のセンス、ぎゅっと。SENSE KYOTO

【Special Thanks】劉宇陽さん

【3Dペン POLYES Q1】

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