【日常に、スパイスを】留年(と現役)京大生が経営するカレー屋「留」に行ってみた!

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四条先斗町をすこし南にくだったところ。ここに、京大生の経営するカレー屋さんがあるのを知っていますか?お店を始めた理由は、「せっかく留年したんだから、思い切ってやってみようと思って。」京大から(ちょっと)離れた京都の繁華街で奮闘する魅力あふれる3人の京大生に突撃取材してきました!


■下京区斎藤町140-9 ナミイタアレ会館2F

四条大橋を渡り、某高級中華料理店を過ぎたところで左に曲がり、細い路地へ入ります。

カレー屋留 先斗町通

雰囲気のあるお店が立ち並んでいます。

この道をすこし下ると左手に見えてくるレンタサイクルショップ。このビルの2階が目的地、京大生が経営するカレー屋「留」です。

カレー留 外観

看板によく注意しておかないと見逃すかも。

店内は白を基調としたあたたかみのある空間。夜はBarとして営業しているスペースで、Liveイベントも頻繁に企画されるためか、壁には様々なアーティストのビラが貼られています。

BAR人妻

Bar人妻とは……気になる。

■早速注文してみた

自慢のメニューは「エビココナッツカレー」。こちらは、アパレルブランドRAGEBLUEの主催で2013年に開催された学生のカレーレシピコンテスト「BOYS CURRY」で準優勝に輝いたもの!キッチン担当である大田さんこだわりの一品です。

カレー留 メニュー表

手づくり感満載の手書きメニュー

エビココナッツカレー

自慢のエビココナッツカレー

目の前に運ばれてきた途端、スパイスの香りがふわりと漂い、食欲を刺激します。

具材はシンプルにエビのみ。ルーがさらっとしているので、食べごたえを出すためにごはんは雑穀米をチョイスしています。

ココナッツで旨みを出したルーは、スパイシーかつマイルドな味わい。「あまり辛いのは苦手」というひとでも美味しく食べることができそうです。エビも絶妙にぷりっぷり!薬味として添えられたミョウガも良いアクセントになっています。


大田 使用しているスパイスは、クミン、コリアンダー、ターメリック、パプリカ、ガラムマサラなどの計9種類です。お店によっては数十種類ものスパイスを調合しているところもありますけどね。あまりたくさん使いすぎてもそれぞれの香りが消えてしまうので。


カレー留 調合スパイス

特製の調合スパイス


大田 本で紹介されているような基本レシピを参考に、食材に合わせて自分なりのアレンジを加えています。例えば、エビってコリアンダーとはあまり相性よくないんですよ。だから、このカレーに使うスパイスはコリアンダーが少なめの調合にしたりとか。


カレー留 レモングラス

カレーに欠かせないハーブ類

京大には1浪で入学したという大田さん。現役で入学した友人がいたことがきっかけで、カレー部に入部しました。本格的なスパイスカレーなんて作ったことがない。最初はカレー作りに興味なんてなかった大田さんでしたが……


大田 当時の部長が9月にいきなり失踪しちゃって(笑) 部長の座が空いて、でも、誰もやろうとするひとがいない。「あれ、これ自分、いまなら部長になれるんちゃう?」と思って。で、部長になっちゃったんです。1回生だったんですけど。


カレー留 ショウガ

特大ジンジャー


大田 部長になったからには、ちょっとくらいはカレーについて語れないといけないなあ、と思って、それで勉強を始めたんです。最初は義務感でやっていましたね(笑)

この前、10日間ほどインド旅行にも行きましたよ。これも義務感です(笑)


……とはいいつつも、カレーについて語る大田さんの顔はいきいきとしていました。なんだかんだ言いつつもカレーに魅了されているみたいです。

カレー留 調理風景

手際よく作業する大田さん

■「留」の意味するものとは

カレー屋「留」を運営するメンバーは3人。いずれもカレー部OBで、総合人間学部に所属する現役の京大生です。

キッチン担当の大田さんは4回生。経営等その他の仕事を担当する西尾さん、小倉さんは5回生。ん?ということはつまり……


小倉 僕ら、留年してるんですよね。

大田 いや、俺だけはまだ留年してないからね。


察しのいいみなさんならお気づきでしょう。そう、店名の「留」。これは「留年」の「留」からとってつけられたのです。(他にも「お客さんに留まってもらいたい」というちゃんとした(?)願いも込められているそうですが)


西尾 去年、4回生のときに就活していたんですけど、やっているうちに段々「就職はもういいや」って思えてきちゃって。「自ら進んで」留年しちゃいました(笑)


カレー留 テラス席

テラス席から鴨川を望む

■カレー屋「留」のはじまり

「自分たちで店をやってみたい」

そう思うようになったのは、大学に入学にしてから積んできた多種多様なバイト経験があったからでした。


西尾 飲食、病院、公民館、リゾート、交通整理、あと探偵業なんかも……ほんとにたくさんの種類のバイトをしましたね。

小倉 いろんなバイトをやっていくうちに、「自分でお店やってみたらどうするやろ?」と考え始めて。これだけ経験があるんだから、もう下っ端として働くのは面白くない。せっかく留年したんだし、それならいっそ、思い切って自分たちの店をやってやろうじゃないかと。


「それじゃあ何の店をやるか?」ということを考えたとき「カレー屋」に決めたのは、昨年の11月祭で模擬店を出したのがきっかけ。レシピコンテストで準優勝を果たしたエビココナッツカレーの簡易版を販売したところ、思っていた以上の反響が得られたのだそうです。


小倉 売り上げも予想以上に伸びましたし、お客さんからも「お店とかやってらっしゃるんですか?」と聞かれたんです。それなら、ほんとにこれで店を始めてみようかなと。カレーでいこうと決めました。


こうして、今年の4月にオープンを果たした「留」。開店から1ヶ月が経ちましたが、まだまだ始まったばかりです。とりあえず、当面の目標は知名度を上げて経営を軌道に乗せること。これから新たなメニュー開発にも取り組むということで、ますます進化を続けていきそうです。

カレー留 ビラ

「四条大橋でよくビラ配っているんで!見かけたらぜひ来てください」

■「こんな形の留年もあるんだ」と知ってほしい

「自分の研究に没頭したり、まだ答えがない問題に果敢に挑戦したりする創造力を評価したい。大学は単位を取らなければ卒業できないけれども、単位を取るために勉強するのは本末転倒だ。留年してでも納得できるまで勉強しようとする学生がいてもいいし、留年する学生を落第生と見放すのはよくない」

「大学で成績が良かった人が社会で成功しているかというと、必ずしもそうではない。むしろ世の中で成功した人は落第生や劣等生が多い。学生には『落第しても、いいんだよ』と言いたい」

これは、日経新聞(9/25付け)に掲載されたインタビュー記事での、山極総長の言葉です。今回お話を聞いていて、ふとこの総長の言葉が思い出されました。

自分のやりたいことに、とことん正直に突き進む。

その姿勢こそ、「留」の3人がこれほどいきいきと輝いている理由なのでしょう。一度話せばその魅力に惹かれること間違いなし!あなたの日常に、さりげないスパイスを加えてみませんか?


西尾 「こんな形の留年もあるんだ」ということを知ってほしいですね。留年して傷心の人!いつでも来てください!


四条河原町学生カレー屋「留」

【住所】 下京区斎藤町140-9 ナミイタアレ会館2F

【営業時間】 11:00〜14:30L.O. 不定期営業

        (※土日祝は基本的に営業)

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