【山極総長も登壇!】京大から世界にアイデアを!TEDxkyotoUniversity

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あのTEDが京大にやってきました。京大を中心として、その叡智を世界に発信するというイベントです。山極総長をはじめとする京大の有名教授だけではなく、能、うがい、睡眠障害など多様な分野で広める価値のあるアイデアを持ったスピーカーが集いました。そんなワクワクなイベントにSENSE KYOTOが潜入してまいりました!


TEDxは「ideas worth spreading」をテーマに、TEDからライセンスを受けて各地で開催されているイベントです。今回、ある京都大学の大学院生が、「京大にもたくさんの世界に発信すべきアイデアがたくさんあるじゃないか!TEDxやろう!」とふと思い立ったのがきっかけだったそうです。

そうそうたる教授陣や若手のスピーカーが集うとあり、イベント自体、参加は有料なのだが、応募開始直後から参加希望者が殺到し、予定よりもずいぶん早く締め切るほどの盛況ぶりだったそうです。

今回は参加したくてもできなかった方も、主催者は来年以降の開催も目指しているということをSENSE KYOTOに伝えてくれています。毎年一度の貴重なイベントになってほしいですね!

ちなみに、今回このイベントを画策した京大生には後日SENSE KYOTOが独占インタビューで生の声を配信する予定です!

100人の枠に応募者殺到。締め切り前に応募打ち切り!?

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非常に多くのお伝えしたいスピーチがあったのですが、その中でも印象に残ったことを5つ厳選してお届けしたいと思います!

1. 人間の暴力性は道具を持ったことで生じたのではない

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TEDxkyotoUniversityは山極寿一京都大学総長のスピーチで幕を開けました。山極氏は霊長類学と人類学の第一人者でもあります。ゴリラに関するノンフィクションの作品を多く出版するなど、人間と大型霊長類の間の理解の架け橋になるような取り組みをなさっておられます。

今回のスピーチでは、ゴリラの研究を通して、暴力性はどのようにして生じてきたのかについて話されました。道具を持ったから争うようになったのではなく、群れをつくり、その群れが生きていくため、食べていくために戦うようになったそうです。個人的に、あまり興味を持ったことがない分野だったのですが、山極氏の語り口には吸い込まれるような感じで、気がつくと前のめりになって話を聞いていました。

主催者によると、スピーチ自体は後日YouTubeで配信される予定だそうです。待ちきれない方は、インタビューなどの動画で山極氏の研究を少しでも見てみてはいかがでしょう?!

 

2. 研究には暇が必要。

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京都大学大学院人間・環境学研究科教授の酒井敏氏は、自身の研究を振り返って、「いい研究をするためには、暇が必要なんだ」と指摘された。海外の大学と比べると日本の大学の教員は研究・正規の教育以外の雑務が多いとはよく言われることですが、関係のないことをやってみたり、ゆったりとした頭で思索をしてみたりしなければ生まれないものもきっとたくさんあるのでしょう。

 

3. 無知が最大の武器。これを活かさない手はない。

これも同じく酒井敏教授のスピーチで出てきたことです。坂井教授は当時、ある研究を始めた時に、「研究とは、だれもやっていないことをやること。一度勉強してしまうと、その枠からなかなか抜け出すことができない。だから、しばらくは勉強するのをやめよう。」と考えたそう。「無知というのは人生で一回しかないのだから、それを活かさない手はない」という言葉が非常に印象的でした。もちろん、勉強も大切なのでしょうが、何かブレイクしようとした時に、あえて無知を生かしてみるということも面白いですね。

そして、異分野である数学者との交流の際に彼から聞かされた「シャルピンスキー四面体」をヒントに、年のヒートアイランドを軽減させる日除けの研究を実らせたそうな。

どこにヒントが隠れてるかは本当にわかりませんね。

4. 「うがい」の有効性を科学的に示す

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京都大学健康科学センター長の川村孝氏は、うがいについてのスピーチをされました。実は、うがいは日本独特の文化でもあるようで、海外の人からすると、「あんなに行儀の悪い音は立てられない!」というくらいの反応もあるみたいなんです。日本人からすると、物心ついた頃から手洗い・うがいを刷り込まれてきましたから、うがいを一切しないなんて風邪ひきやすいんじゃないかと思ってしまうところです。ところが、実はうがいの効果を科学的に示した研究は今まで存在していなかったそうです。川村先生は、「エビデンスがないんだったら自分達で証明しよう」と考え、参加者をランダムに3つのグループ(うがいしない・うがい薬でうがい、水だけでうがい)に分け、一定期間内に風邪にかかったか否かを総合的な指標をもとに判断し、うがいの効果を測定されました。結果、水だけでうがいが一番効果的だったようです。うがい薬でうがいをしてもあまり効果が出なかったというのは驚きですが、ともあれ、日本人のうがいの文化は世界に発信すべきものだということですね!

先生の研究では、なぜうがいが効果的なのかというメカニズム自体は明らかにされていませんので、これは誰かの課題でもあるそうです。ちなみに、当日は外国人の参加者も多かったからか、川村先生は正しいうがいの仕方を実演までされました。

5.  能はこれからがキテる

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宇高竜成さんは京都生まれの能楽師で、3歳の頃から舞台に立たれているそう。しかし、子供の時は舞台の上で寝てしまったりするくらいだったそうです。能の楽しみ方がいまいちよくわからないとか、公演中に宇高さんの子供の頃と同じように寝てしまうんじゃないかと思う人も少なくないのでしょう。

ネットやゲームなど娯楽が進歩している時代に、能の生きる道は残されているのでしょうか?

宇高さんの答えは、「今こそ能の時代がキテる」だそう。その心は、いかに??

実は、考えてみれば当たり前のことでもあるのですが、能の楽しみ方がわからなかったり途中で寝てしまうのは、能の内容や見所が押さえられていないからということなのです。そして、それらはお話の内容をあらかじめ頭に入れておくことで劇的に変わります。能はたくさんの小道具を使わず、扇子などの少しの小道具を用いて演者の舞の仕方などにより多種多様の演技や表情が表現されます。ですので、話の内容が頭に入っていれば、それらを先読みし、演技の機微が楽しめるのです!

宇高さんはスピーチ内であらかじめ歌の内容を説明されてから短い舞を披露してくださりました。すると劇的に見方が変わりました。予習は大事なのですね!

そして、今は昔と違い、その予習が劇的にやりやすくなった時代なのです。インターネットで題目を検索すればすぐに話の内容は出てきます。それを頭に入れて劇場に足を運べば「能」を心から楽しめるのではないでしょうか。

 


以上、簡単に、私が個人的に印象に残った部分を厳選してお届けいたしました。紹介した以外にも非常にたくさんのインプットがありました。また、何よりも良かったのは、スピーカーだけではなく、参加者と交流ができることです。今回は留学生の参加者も多く日本だったらこう思うんだけどあなたの国だとさっきのスピーチの内容はどう思うの?とか、そういう会話もできました。ただ受け身での参加ではなく双方向にやり取りし、その場でアウトプットができる点がやはりTEDxの醍醐味なのだと思います。

そして、何よりもボランティアの皆さんのサポートはすごかったです。彼らあってのTEDxKyotoUniversityなのだなあと感じる場面がたくさんありました。

TEDxkyotoUniversityのスピーチは後日、動画として公開される予定です。

本記事は速報版ということで、行きたかったけど行けなかったという方や、こんなイベントあるのしらなかたったっという方々に楽しんでもらえればと思います。

来年以降もTEDxkyotoUniversityが継続して開催され、京大の叡智が世界に発信されていくことをSENSE KYOTO一同、願っています。

 


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京大のセンス、ぎゅっと。SENSE KYOTO

【Special Thanks】 TEDxkyotoUniversity Organizer Walid Yassin 

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