【フェアトレードを考える】京大農業系サークル・まなびやハチドリが今、「キテます」!

標準

最近よく耳にするようになった「フェアトレード」という言葉。みなさんはどういう意味か知っているでしょうか?

「フェアトレードについて、もっとたくさんのひとに知ってほしい!」

そんな目標に向け新たに動き始めた京大の農業系サークル、まなびやハチドリ。6/13(土)~14(日)に開かれたフェアトレードカフェを始め、今「キテる」彼らの活動をご紹介します!


■フェアトレードカフェ@うずらギャラリー

今回のフェアトレードカフェは立命館大学の「beleaf」さんとの共同開催。beleafさんとの企画は今年で3回目になるそうです。

うずらギャラリー

大きめにとられた窓から気持ちの良い日差しがいっぱいに差し込む、明るい空間です。

ハチドリcafeメニュー

メニューはすべて手書き!まんなかに描かれている小鳥が「まなびやハチドリ」のマークですね。

ドリンクは、コーヒー(ICE/HOT)、ココア、ベリーティーの4種類。どのメニューにも、ひとつひとつに丁寧な説明が書かれています。うーん。全部美味しそうに見える……どれにしよう。

ハチドリcafeクッキーセット

迷った挙句、クッキーセットをふたつ、それぞれアイスコーヒーとココアを注文しました。

コーヒーはタンザニア産の豆が使用されています。酸味は強めですが少しもしつこくなく、すっきりとした後味です。やはり、家で普段飲んでいるものとはまったく違いますね。インスタントコーヒーと比べるなと言われそうですが。

クッキーはストレートティーとオレンジピールの2種類。ざくざくとした食感が楽しい!それほど甘すぎない上品な味わいで、コーヒーともよく合います。こちらに使用している紅茶、オレンジピール、砂糖などの食材も、もちろんフェアトレード商品。砂糖は「マスコバド糖」という種類を使用しているとのこと……そんな砂糖、はじめて聞きました。

■というか「フェアトレード」ってなに?

FTってなに?

さて、先程からちらほら使っている「フェアトレード」という言葉。みなさんは聞いたことがあるでしょうか?

最近ではフェアトレード商品がスーパーの店頭に並ぶことも増えてきたため、見たことがあるという方も多いかもしれません。フェアトレードというのは簡単に言うと「買いものでできる国際協力」というイメージです。

コーヒー、紅茶、チョコレート、衣服、etc……私たちが普段何気なく買っている品物の数々、これらがどこからきているのか、どんなひとたちがつくっているのか、想像してみたことはあるでしょうか。日本において驚くほど安い価格で取引されるこれらの商品、実は、このような商品をつくる生産者の多くは、「その日その日を食いつないでいくのがやっと」というくらいの、ごくわずかな賃金で働かざるを得ない状況にあるのです。

Thomas Fitzgerald on flickr

Photo : Thomas Fitzgerald on flickr

「この状況を変えるためには、補助金を送るというような単なる金銭的援助ではなく、生産者が真に自立した生活を送れるような、持続的な仕組みをつくることが重要だ」

そのような考えに立つのが「フェアトレード」。商品に対し、労働に見合った適正な価格を支払うことで、生産者の生活を保障し自立を促そうという貿易の仕組みです。環境に配慮された生産体制かどうかもチェックされます。最近では、イオンなどの大型スーパーにも商品が並ぶなど日本でも広まりを見せており、きちんとした実績を挙げている取組も多いです。例えば、京大農学研究科准教授の辻村英之さんによる、ルカニ村でのプロジェクト。辻村さんは、タンザニアコーヒーのフェアトレードに長年取り組まれており、ルカニ村では「英雄」として尊敬されているのだとか。

まなびやハチドリ活動写真

Photo : ルカニ村でのスタディーツアーの様子

ただし、フェアトレードには多くの課題もあります。フェアトレードの商品は価格がかなり高く、消費者の多くは、他の安い商品のほうに流れてしまうのです。「生産者が搾取される構造をなんとかしたい」という考えをもった、少数の倫理的な消費者に支えられているいまの状況では、上手く回っている仕組みであるとは言えないでしょう。

フェアトレードが広がっている国は、例えばイギリスがあります。イギリスでは、フェアトレード認証を受けていない商品のほうがむしろ少ない、という大型スーパーもあり、しっかりと市民の生活に根差したものになっていると言えます。「フェアトレード商品を積極的に選んで買う」という消費者の数も多いそうです。

まだまだフェアトレード商品の市場が小さい日本。この仕組みを上手く循環するものにするために、まずはフェアトレードの理念について知ってもらい、認知度を上げていく必要があるでしょう。

■もっと、外に見える活動を!

今回のフェアトレードカフェを主催した「まなびやハチドリ」は、フェアトレードや国際協力に関心のある学生たちのサークルです。フェアトレードのよい面だけを取り上げるのでなく、フェアトレードに向けられる批判や課題についても学びを深めています。週1の勉強会、フェアトレードに関するビラの作成、フェアトレードイベントへの参加などが主な活動です。

まなびやハチドリ三角柱

これまではどちらかというと、サークルの内部で理解を深めていくことが中心だったというまなびやハチドリ。しかし、いま、この方針を大きく変えようと動き始めています。

「外から見える活動をしよう」

きっかけは現在の代表からの提案でした。自分たちのなかでしっかりと学びを深めていくことも大切。けれど、フェアトレードの取り組みを意味あるものにするためには、それに加えて、フェアトレードについて何も知らない人に向けて情報を発信していかなければならない。もっと気軽にフェアトレードに触れてもらうにはどうすればよいか。

自分たちでカフェを開き、フェアトレードのコーヒーや紅茶を振る舞おう!……という案はあったものの、まなびやハチドリにカフェ運営のノウハウはゼロ。ドリンクは出せても、他のごはんもののメニューはつくれません。どうしたものか……。

そこで取り組んだのが「でこべじカフェ」とのコラボでした。ごはん・デザートメニューはでこべじカフェに担当してもらい、ドリンクメニューのフェアトレードコーヒーをまなびやハチドリで担当。多くの京大生や地域の方々に、「実際に味わう」という体験を通してフェアトレードを知ってもらう機会となりました。

うずらぎゃらりー店内写真

カフェ企画の他には、現在、フェアトレードに関するフリーペーパーの作成にも取り組んでいるとのこと。京大生にフェアトレードを身近なものとして感じてもらうために、京大周辺にあるフェアトレード商品を扱うお店について特集しています。作成中のページを見せていただきましたが、なかなかのハイクオリティ……!

この人材、うちにも欲しい……

6月末には完成予定とのことです。乞うご期待!

■まなびやハチドリ、今「キテる」

今回インタビューに応じてくれた京都大学農学部食糧環境経済学科3回生の佐藤夏子さんは、まなびやハチドリの活動についてこのように語ってくれました。

佐藤夏子さん 私としては、フェアトレードというものだけに縛られず、国際貿易について考えたいと思っています。フェアトレードにはまだまだ課題も多い。批判も多い。まなびやハチドリでの活動を通して、フェアトレードのような取組を、いま現在の市場経済と上手く適合させるにはどうしたらよいのか?という、国際貿易が上手くまわっていくための仕組みについて考えを深めていきたいですね。

あなたがいま飲んでいるコーヒー、コンビニで買ったチョコレート。これらはどこの国から、どのような経路をたどって、あなたのもとに届いたのでしょうか。もしかしたら、1杯100円のコーヒーも、1枚100円の板チョコも、不当に安い賃金で働かされる生産者の厳しい暮らしの上に成り立っているのかもしれません。そう考えると、私たちにとっても決して遠い問題ではないのです。

しかし、途上国において起こっている貧困・格差・環境問題などの問題は、多くの人にとっては直接目にする機会のない問題でもあります。緊急に対処すべき問題としてイメージしにくいのも仕方のないことだと言えます。だからこそ、そういった生産者の状況やフェアトレードといった取り組みは、少しでも広めていかなければならないのだと思います。

Weixiang Ng on flickr

Photo : Weixiang Ng on flickr

まなびやハチドリが外部への情報発信に力を入れ始めたのも、「フェアトレードについてもっと多くのひとに知ってもらいたい!」という想いからでした。こんな風に、誰でも気軽に学べる機会が増えていけば、小さくとも必ず何かしらの変化が生まれるはずです。こうした小さな変化が積み重りがやがて大きな結果につながる。もしかしたら、フェアトレードの理念が全世界のスタンダードとなり、「フェアトレード商品」という括りそのものが必要なくなる日も来るかもしれません。

京大生、やっぱり面白いです。新たな取り組みへの挑戦を始めた、まなびやハチドリ。間違いなく、今「キテる」サークルと感じました。この挑戦がこれからどのような展開を見せるのか。今後の活動に注目です!


まなびやハチドリでは、一緒に活動していくメンバーを募集しています。学部・回生問いません!フェアトレードについての知識がなくても大丈夫!フェアトレードや国際協力に興味のあるひと、私たちと一緒に学んでみませんか?

まなびやハチドリ

毎週木曜 18:30~20:00

京都大学経済学部地下購読室で活動

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【協力】:まなびやハチドリ

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